公開日: 2023/04/09
もう一つのきっかけだったのが、7年間生活を共にした元妻に別れを告げて、仕事を辞めたことです。
この2つの決断は、僕が初めて周囲の反対を押し切ってまで決めた道でした。本当の意味で、初めて自分の意志で決めた道だったと思います。もう誰の責任にもできません。
レールなんてない、ただひたすら真っ白な道へ踏み出すには不安や恐れ、ちょっと後悔さえありました。でも、だからこそ、この緊張感こそ、きっと僕が感じたかった「生きている」って事だったんです。
独身になり、仕事を辞め、「次、何しよう?」と考えた時、 自分の好きなものや、幸せと感じるもの、ワクワクするものについてノートにありったけ書き出しました。「場所や時間に縛られない事」「自然の近くに身を置く事」「好きなものだけに囲まれる事」「自分を好きだと思える事」など100個以上の事を。
そして今の僕の幸せを叶えてくれそうな唯一の答えが「バンライフ」だったんです。スマホの待受を見て、「やっぱり俺、バンライフやりたかったんだ」と。 僕の中で「直観」が「論理」を追い越した瞬間でした。
サラリーマンを辞めて無職になった僕にとって、バンライフをしながらの稼ぎ方なんて何も分かりませんでした。
ただ貯金を切り崩して暮らしていく内にどうにかなるだろうと思い、後先も考えずに、まずはじめてみる事にしました。
バンライフを始めるにあたって必要なのは何か?「バン」です。結論から言うと、僕が選んだのはマツダのボンゴブローニイバンという車でした。
バンライフを始める前の僕は車に全く興味が無く、知識もゼロでした。はじめは単に「見た目がかっこいい」という理由だけで、ベンツのトランスポーターやVWのヴァナゴンに注目していました。ネットで見てきた海外のバンライフらしさが詰まった車。ワクワクしか感じませんでした。
ただ一度冷静になって、今後の旅のスタイルを考慮した結果、バンを選ぶ上で重要な条件があがりました。
以上を理由に最終選考に残ったのがハイエースとキャラバン、そしてボンゴブローニイでした。
ボンゴブローニイは他の2台と比較して知名度も低く、国産車ながらレア感もあって気になっていました。そして中古車販売の店舗まで、ボンゴブローニイを見に行きました。