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吹雪のシベリアで夏タイヤ。車中泊という名の遭難かも...【すみません、ボクら、迷子でしょうか?:第6話】

これを奇跡と呼ばずに何をミラクルと呼ぶのか

事ここに至ってようやく悟った。運命だか天中殺が導いているのだ、ここで安らかに眠れ、と。

ならば粛々と遭難の準備に…、ではなくて車中泊の準備に取り掛かろう。と、その時、シャンシャンシャンとサンタクロース&トナカイの音が聞こえてきた。後ろから軽やかなリズムで。振り向けば、除雪車がやって来たのである。除雪車の通ったあとには、モーゼが海を割ったがごとく、雪がなかった。

チャンス!

待って、置いてかないでー! と走り出し、除雪車の真後ろにくっついて町まで下ったのだった。

大雪の日に除雪車がやってきて、そのあとには雪がないとは、これを奇跡と呼ばずに何をミラクルと呼ぶのか——。この勢いでスタッドレスタイヤを買おう! と意気込んだが、次回「そんなタイヤはありません!」の巻。

ついてないときはついてないもので……。(第7話へ続く)

■本連載のこれまでの話、著者プロフィールはこちら:https://www.mobilitystory.com/article/author/000028/

どこもかしこも雪で白いのに、車が汚くなっていくのはなぜ?

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