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【試乗レポート】新型「アルファード」と「ヴェルファイア」、兄弟車ながら2台の味付けは異なる

8年ぶりのフルモデルチェンジを行った、トヨタ(TOYOTA)のミニバン王者「アルファード」と「ヴェルファイア」。

4代目となる新型は、両車でパワートレーン設定やボディ構造などハードウェアで差を付けるという新たなチャレンジを行っている。その実力を公道試乗で確かめてみよう。

※この記事は 2023年7月に月刊自家用車WEBに公開されたものを再編集し、掲載しています。
掲載している情報は、公開日時点のものとなります。予めご了承ください。

価格差を考えても、オススメは重厚な走りのE-Four

人気芸能人の移動車両として定番化しつつあり、開発陣に尋ねればハイヤー需要でエクゼクティブラウンジも珍しくないそうだ。アルファード&ヴェルファイアがVIPカー用途(ショーファードリブン)の定番なのは既定路線だ。

新型の開発コンセプトではVIPカー用途での魅力、つまりは快適性や高級感にさらに磨きを掛けるのが第一義に掲げられている。車体骨格を強化するとともに構造用接着材塗布部の大幅増などの車体から伝わる振動騒音の軽減や乗り心地と操縦安定性の向上が図られた。

また、最上級仕様のエクゼクティブラウンジシート(セカンドシート)はバックレストに低反発素材、座面には体圧分散型のクッションを採用するなど、くつろぎに対するコンセプトを変えることなくステップアップを図っている。

VIPカー用途適性ばかりとり上げるとドライバーズカーとしての魅力が薄く思えるかもしれないが、そこで注目されるのがヴェルファイア。従来型では加飾の異なる姉妹車という立ち位置だったが、新型は車体フレームの強化や周波数感応型ダンパーの導入など、ハードウェア面からもアルファードとの差異を持たせた設計となった。

中でも注目されるのはパワートレーンだ。フルモデルチェンジでV6が消滅してしまったが、代わって導入されたのがレクサスNX350やトヨタクラウンクロスオーバーRSにも搭載されている2.4L直4ターボである。8速ATと組み合わせられ、ヴェルファイアのみに設定される。

ダウンサイジングターボらしい実用域の余力、一気呵成の加速の伸びの良さ、しかもエンジンフィールに荒々しさが無く、全開加速でも意外なほど圧迫感がない。日常域からスポーティな走らせ方でもリズミカルにしてトルクフルなパワーフィールが楽しめる。

従来型のV6の重厚な質感と滑らかさはないにしてもWLTC総合モードで10km/Lを超える燃費性能を考えれば、経済性とファントゥドライブの両立で魅力的なパワートレーンに仕上がっていた。

ヴェルファイアのもうひとつの特徴がキレのいい操縦性である。中でもターボの2WD(FF)がヴェルファイアのハンドリングの考え方を強く表していた。

操舵初期から応答遅れ少なく回頭。後輪の旋回力の立ち上げも早く、車重やサイズ、重心高を意識しないライントレース性を発揮。ロールは大きめだが、収束性も良好。回頭性を誇張気味なのが少々気になったが、軽快感を求めるドライバーにはちょうどいいだろう。

ただし、同じヴェルファイアでもHEV(ハイブリッド)の電気式4WDであるE-Four車になると印象が異なる。後輪への駆動力配分を積極的に活用しているせいか、応答遅れの少なさや…

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